お知らせ

今回は、2026年5月19日に帝国データバンクが発表した「人手不足に対する企業の動向調査(2026年4月)」のデータを基に、現在の日本企業が直面している「人材不足のリアル」を分かりやすくまとめました。

「採用がうまくいかない…」「他社の状況はどうなの?」と気になっている採用担当者や経営者の方は、ぜひ参考にしてください!

1. 調査の概要

まず、今回の調査の基本データです。全国の幅広い企業から回答を得ています。

  • 調査期間: 2026年4月16日~4月30日
  • 調査対象: 全国2万3,083社(有効回答:1万538社)
  • 調査方法: インターネット調査

2. 【結論】正社員は4年連続で半数超え!非正社員はやや改善へ

今回の調査で明らかになった、正社員と非正社員の過不足状況は以下の通りです。

雇用形態人手不足を感じている企業の割合前年同月比の動き
正社員50.6%0.8ポイント低下(4年連続で5割超)
非正社員28.3%1.7ポイント低下(4年ぶりに3割を下回る)

正社員に関しては、前年よりわずかに低下したものの「4月としては4年連続で50%超え」となっており、依然として深刻な高水準が続いています。

一方で非正社員は、4年ぶりに3割を下回り、少しずつですが改善の兆しが見えてきました。

3. 正社員不足が深刻な業種トップ3(7業種で6割超)

業種別に見てみると、特に以下の3業種を中心に計7業種で「正社員が足りない」と答えた企業が6割を超えています。

① 情報サービス(66.7%)※全業種で最高

AIの普及やDX(デジタルトランスフォーメーション)需要の拡大により、案件自体は非常に増えています。

しかし、現場からはリアルな声も届いています。

「AIによるコード生成などで、単純な作業者の需要は減った。しかし、AIが作ったコードを正しくシステムとして安定運用できる『設計力のある優秀な人材』の奪い合いが激化している」(ソフト受託開発)

単に「人がいればいい」わけではなく、高度なスキルを持つ人材の不足が顕著です。

② 運輸・倉庫(65.9%)※上位5業種で唯一悪化

いわゆる「物流の2024年問題」以降もドライバー不足が高止まりしています。さらに、中東情勢の緊迫化による燃料費高騰なども重なり、現場は苦境に立たされています。

  • 「売上は伸びているが、それ以上に人件費や燃料費の上昇が大きく『増収減益』が続いている」
  • 価格転嫁を急いでいるものの、コスト上昇に追いついていないのが現状です。

③ 建設業(65.7%)

職人の高齢化や引退が進んでおり、慢性的な人手不足から抜け出せていません。資材高騰の煽りも強く、人手不足倒産の件数でも建設業が最多となるなど、厳しい状況が浮き彫りになっています。

4. 非正社員の動向:「旅館・ホテル」は大幅改善!

非正社員(パート・アルバイトなど)の不足率は全体で28.3%に低下しましたが、業種によって明暗が分かれています。

  • 「旅館・ホテル」や「飲食店」: 3年連続で人手不足感が改善。インバウンドの落ち着きや、スポットバイト(スキマバイト)の活用、賃上げによる確保が進んだとみられます。
  • 「人材派遣・紹介(60.0%)」: 非正社員のカテゴリーで唯一6割を超えており、派遣スタッフ自体の囲い込みや確保が極めて難しくなっています。

5. まとめ:これからの採用市場はどうなる?

今回の調査をまとめると、以下の2点が今後のビジネスの鍵になりそうです。

  1. 「量」から「質」の採用へ: AIなどのテック活用が進む一方で、それを使いこなせる高スキル人材の価値がさらに高まっています。
  2. 現役世代の高齢化: 引退するベテランが増える中、何もしなければ人手不足割合は高水準のまま推移します。

企業としては、単に求人を出すだけでなく、「選ばれるための賃上げ・待遇改善」や、「業務効率化による省人化」を本気で進めるフェーズに来ていると言えるでしょう。

以上、2026年4月の人手不足動向調査のまとめでした!