「外国人の整備士を採用したいが、うちは小さな町工場だけど大丈夫?」
「認証工場じゃないとダメって本当?」
「何か特別な組合に入らないといけないの?」
深刻な整備士不足の中、「特定技能」制度を使った外国人採用に注目が集まっています。
しかし、自動車整備業界には、他業種とは少し違う「独自の受け入れルール」が存在します。
この記事では、自動車整備工場が特定技能外国人を受け入れるためにクリアすべき「4つの必須条件」について、専門用語を使わずにわかりやすく解説します。
この記事でわかること
自社が受け入れ可能かどうかのチェックリスト
・「認証工場」が必要な理由
・指導役(2級整備士以上)の配置義務
・雇用契約書に必ず書くべき「3つの業務」
そもそも「特定技能(自動車整備)」になれる人は?
本題である「企業側の受け入れ条件」の前に、どのような外国人が「特定技能」になれるのか、2つのルートがあることを知っておきましょう。
ルート① 試験合格者
「自動車整備分野特定技能評価試験」(または整備士3級)と「日本語試験(N4相当)」の両方に合格した人材です。
(例:海外の新卒、大学で学んだ人材など)
ルート② 技能実習 修了者
日本で「技能実習2号(自動車整備職種)」を3年間、良好に修了した人材です。
(※この場合、上記の技能・日本語試験が免除されます)
特にルート①の「試験合格」が認められたことで、私たちがご紹介するミャンマーの専門校で学んだ優秀な人材を、技能実習を経ずに即戦力として採用できるようになりました。
【結論】受け入れ企業がクリアすべき4つの条件
自動車整備工場 受け入れチェックリスト
条件1:認証工場であり、2級以上の整備士が在籍していること
条件2:「自動車整備分野特定技能協議会」に入会すること
条件3:外国人の支援体制があること(または登録支援機関に委託すること)
条件4:契約書に3つの業務を明記し、日本人と同等額以上の給与を支払うこと
それぞれ詳しく解説していきます。
条件1:工場の設備と「指導者」の配置
まず、働く場所(工場)と、教える人(指導者)についての条件です。
① 「認証工場」であること(最重要)
特定技能のビザを持つ外国人は、法律で定められた「分解整備(特定整備)」を行うことが認められています。そのため、受け入れ先となる工場は、道路運送車両法に基づき、地方運輸局長の「認証(または指定)」を受けている必要があります。
⚠️ 注意:分解整備を行わない「未認証」の板金塗装工場や、タイヤ交換専門店では、原則として採用できません。
② 「1級または2級整備士」が在籍していること
ただ工場があれば良いわけではありません。
外国人材を指導・監督するために、工場内に「1級自動車整備士」または「2級自動車整備士」の資格を持つ常勤職員が1名以上配置されている必要があります。
※特定技能外国人は、あくまで「指導者の下」で業務に従事することが前提となるため、3級整備士だけでは指導者要件を満たしません。
条件2:「協議会」への加入(自動車業界独自のルール)
他業種(介護や外食など)にはない、自動車整備分野独自のルールがこれです。
初めて外国人を採用する企業は、必ず「自動車整備分野特定技能協議会」という組織に入会しなければなりません。
原則として、外国人の入国後(またはビザ変更後)4ヶ月以内に入会手続きを行えばOKです。
※初めて受け入れる場合は、ビザ申請時に「協議会に入会する誓約書」を提出します。
今のところ、入会金や年会費は「無料」です。(※2024年時点。今後変更になる可能性はあります)
Webサイトから申請が可能です。基本的には企業様自身で行っていただきますが、私たちがサポートすることも可能です。
条件3:支援体制の確保(登録支援機関への委託)
特定技能外国人を雇用する場合、企業には「生活ガイダンス」「公的手続きの同行」「住居確保」「日本語学習の機会提供」などの義務的支援を行う責任が発生します。
これらを全て自社で行うには、専任の担当者や通訳スタッフが必要です。
そのため、ほとんどの整備工場様は、国の認定を受けた「登録支援機関」(私たちのようなサポート会社)に支援業務を委託することで、この条件をクリアしています。
💡 ポイント
「登録支援機関」に委託すれば、社長や現場のスタッフが役所に同行したり、アパートを探し回ったりする必要はありません。
条件4:契約内容と給与(ここに注意!)
最後に、外国人と結ぶ「雇用契約」の中身についてです。
単に「整備士として雇います」だけでは不十分で、以下のルールを守る必要があります。
① 契約書に「3つの業務」を必ず明記する
雇用契約書には、外国人に従事させる業務として、以下の3点を明確に記載し、実際にその業務を行わせる必要があります。
✅ 日常点検整備
✅ 定期点検整備
✅ 分解整備(特定整備)
この3つがセットになっていることが「特定技能」の要件です。
「うちは洗車とオイル交換だけやってほしい」というような、分解整備を含まない雇用契約は認められません。
② 日本人と同等額以上の報酬
同じ業務を行う日本人整備士(または同等の経験者)と比較して、同等額以上の給与を設定する必要があります。不当に低い賃金設定は、ビザ審査で必ず不許可になります。
まとめ:うちは採用できる?迷ったら無料診断へ
自動車整備工場で特定技能外国人を採用するための条件を整理しました。
- 認証工場であり、2級以上の整備士がいること。
- 契約書で「分解整備」を含む3つの業務を約束すること。
- 協議会に入り、支援をプロに任せること。
- 日本人と同じ給料を払うこと。
この4つさえクリアできれば、小さな整備工場であっても、優秀な外国人整備士を採用することは十分に可能です。