「実際に外国人ドライバーを採用してみてどうだったのか?」——制度や手続きの話ではなく、現場のリアルな声を知りたいという方は多いはずです。この記事では、外国人ドライバーを受け入れた企業の声や現場の実態を、よくある課題と成功のポイントとあわせてお届けします。
受け入れ企業の声:率直な評価
よかった点として挙げられること
実際に外国籍ドライバーを採用した物流会社の担当者からは、次のような声が多く聞かれます。
**「指示を忠実に守ってくれる」**
「決められたルートを正確に走る」「時間を厳守する」という声が多く、特に定型業務では高い評価を得ています。日本のルールや会社のやり方をしっかり学ぼうとする姿勢が評価されています。
**「定着率が高い」**
「日本で稼ぎたい・長く働きたい」というモチベーションが強いため、日本人ドライバーより定着率が高いというケースが多く報告されています。採用コストの回収という観点でも好評です。
**「職場の雰囲気が変わった」**
「ベテランドライバーが教える立場になって、仕事に張りが出た」という声もあります。外国籍スタッフの存在が、既存社員に良い意味での刺激を与えるケースもあります。
正直な苦労として挙げられること
**「最初のコミュニケーションが大変だった」**
特に入社直後は、配送指示や現場でのやりとりに時間がかかることがあります。「やさしい日本語に直したマニュアルを作って解決した」という声も多く聞かれます。
**「免許の切り替えに時間がかかった」**
日本の大型免許取得には数ヶ月かかることがあり、採用から実際に稼働するまでのタイムラグを想定しておく必要があります。費用を会社が一部負担することで採用力が上がったという事例もあります。
**「社内の抵抗があった」**
「最初は古参ドライバーが戸惑っていた」「なぜ外国人を雇うのか説明が必要だった」という声もあります。事前の社内説明と丁寧なコミュニケーションが重要です。
現場で起きたリアルな事例
事例①:ヤマトホールディングス(ナカノ商会)——特定技能でベトナム人ドライバーを採用
ヤマトホールディングスグループのナカノ商会は、2026年2月に特定技能制度を活用してベトナム人の中型トラックドライバー候補者3名を採用しました。これはヤマトグループとして初の特定技能による外国人ドライバー採用です。
入社前にはベトナムで約1年間の事前研修(日本語・特定技能評価試験対策・現地での運転免許取得)を実施。入社後は日本の交通ルールや生活マナーの習得、日本人ドライバーへの同乗研修を経て、2026年6月から神奈川県の厚木営業所での乗務開始を目指しています。
同社は今後も特定技能制度を活用した外国人ドライバーの採用・育成を継続し、将来的にはベトナム以外にインドネシア・カンボジアからの採用も検討。国内で年間100人規模の採用を目標としています。
出典:ヤマトホールディングス プレスリリース(2026年2月)
https://www.yamato-hd.co.jp/news/2025/newsrelease_20260203_1.html
事例②:ヤマト運輸——FPTジャパンとベトナム人大型ドライバー育成の基本合意書を締結
ヤマト運輸は2025年11月、FPTジャパンとベトナム人大型トラックドライバーの採用・育成に関する基本合意書を締結しました。2026年にベトナムの教育機関で日本語(N4レベル)・日本文化・安全学習を半年間学ぶ特別クラスを開講し、特定技能評価試験合格後に日本へ招聘する仕組みを構築しています。
外国人ドライバーの採用・育成プラットフォームを業界全体に広げ、物流業界の輸送力強化に貢献することを目指しています。
出典:ヤマトホールディングス プレスリリース(2025年11月)
https://www.yamato-hd.co.jp/news/2025/newsrelease_20251113_1.html
現場がうまくいくための共通点
受け入れに成功している企業に共通しているのは以下の点です。
– **採用前の準備**:在留資格の確認・マニュアルの多言語化・受け入れ担当者の設定
– **入社後のOJT**:最初の数週間は日本人とペアで動ける体制を作っている
– **定期的な面談**:困ったことを話せる場を定期的に設けている
– **社内への説明**:外国人採用の目的と意義を既存スタッフに丁寧に説明している
まとめ
– 受け入れ企業からは「定着率が高い」「指示を守る」という好評価が多い
– コミュニケーションや免許取得の時間には事前に準備が必要
– 社内への説明と理解促進が定着のカギになる
– 成功事例に共通するのは「準備と継続的なサポート」
外国人ドライバーと働く現場は、準備と工夫次第で十分に機能します。先行企業の経験を参考に、自社に合った受け入れ体制を設計してみてください。