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はじめに|外国人の賃貸探しはなぜ難しいのか

日本で生活を始める外国人にとって、最初の大きな壁の一つが「賃貸住宅の確保」です。日本の賃貸市場は独自のルールや商慣習が多く、日本人でさえ初めての一人暮らしに戸惑うことがあります。外国人の場合はそこに「言語の壁」「保証人問題」「在留資格への不安視」などが加わり、入居を断られるケースが少なくないのが現実です。

実際、国土交通省の調査(2022年)では、外国人入居者を受け入れると回答した民間賃貸住宅オーナーは全体の約40%にとどまり、「言葉が通じるか不安」「習慣の違いによるトラブルが心配」などを理由に拒否するオーナーが依然として多い状況が明らかになっています。

しかし、外国人でも適切な準備をすれば、日本で賃貸住宅を借りることは十分に可能です。本記事では、外国人が日本で賃貸を借りるための具体的な手順・必要書類・審査通過のコツ・よくあるトラブルと対策を徹底解説します。

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1. 賃貸契約に必要な書類一覧

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まず、日本で賃貸を借りる際に一般的に必要な書類を把握しておきましょう。

■ 本人確認書類

・在留カード(表裏両面のコピー)

・パスポート

・外国人登録証明書(2012年以前に登録した場合)

■ 収入・職業証明

・給与明細(直近3ヶ月分)

・在職証明書または雇用契約書(日本語訳が必要な場合あり)

・源泉徴収票(前年分)

・確定申告書(自営業・フリーランスの場合)

■ 連帯保証人または保証会社の利用

・連帯保証人がいる場合:保証人の収入証明・本人確認書類

・保証会社を利用する場合:申込書(保証料は家賃の0.5〜1ヶ月分が目安)

■ その他

・住民票(市区町村で取得可能。外国人も日本に住民登録後に取得可能)

・印鑑(認め印で可。シャチハタは不可な場合もある)

・入居申込書(不動産会社の所定書式)

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2. 外国人が賃貸審査を通過するための5つのコツ

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審査でつまずかないために、以下の5つのポイントを事前に押さえましょう。

【コツ1】外国人に理解のある不動産会社を選ぶ

外国人の賃貸探しにおいて、不動産会社の選択は非常に重要です。外国人対応の実績が豊富な不動産会社は、外国人歓迎の物件情報を多く持っており、大家さんへの交渉もスムーズに進めてくれます。

おすすめの探し方:

・「外国人 賃貸 ○○(エリア名)」でインターネット検索

・外国人向け賃貸サイト(SUUMO外国語版、Sakura House、ABLE(エイブル)外国人向けページなど)

・市区町村の国際交流協会に相談する

・勤務先・学校の担当部署に紹介してもらう

【コツ2】保証会社の審査をクリアする準備をする

日本では連帯保証人を立てることが難しい外国人が多いため、「賃貸保証会社(家賃保証会社)」を利用するのが一般的です。保証会社の審査では主に以下が重視されます。

・収入の安定性(月収が家賃の3倍以上が目安)

・勤続年数・在留資格の期間

・クレジットカードの支払い履歴

・日本語能力(申込書を自分で記入できるか)

保証会社は会社によって外国人審査の厳しさが異なります。UR賃貸住宅(都市再生機構)は保証人不要・保証会社不要で外国人でも申し込みやすく、特におすすめです。

【コツ3】在留資格の期間を確認する

大家さんや保証会社が外国人入居者に対して最も不安に思うのが「突然帰国してしまうのではないか」という点です。在留期間が長いほど(1年以上、できれば3年以上)審査が通りやすくなります。

・在留カードの「在留期間」欄を確認し、更新時期が近い場合は更新後に申し込む

・「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」の在留資格を持つ方は、日本人と同様の審査になるケースが多く有利

【コツ4】収入・安定性を書類でしっかり証明する

「この人は毎月きちんと家賃を払えるか」を証明する書類を漏れなく揃えることが審査通過の基本です。給与明細は直近3ヶ月分を必ず用意し、可能であれば在職証明書も取得しておきましょう。収入が少ない場合は、親族からの仕送り証明や銀行残高証明書が補助書類として有効なケースもあります。

【コツ5】礼儀正しい対応と誠実なコミュニケーション

日本の賃貸市場では、申込者の人柄・誠実さも審査に影響します。不動産会社のスタッフや内見時の大家さんへの対応は礼儀正しく丁寧に。分からないことは素直に「わかりません」と伝え、必要な場合は通訳者や日本語が話せる知人に同行してもらうことも有効です。

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3. 費用の目安|初期費用は家賃の4〜6ヶ月分

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日本で賃貸を借りる際の初期費用は、一般的に家賃の4〜6ヶ月分が必要です。

■ 主な初期費用の内訳

・敷金:家賃1〜2ヶ月分(退去時の修繕費用として預ける)

・礼金:家賃1〜2ヶ月分(大家さんへの謝礼。返還なし)※最近は礼金ゼロの物件も増加

・仲介手数料:家賃1ヶ月分(不動産会社への報酬)

・前家賃:家賃1ヶ月分(最初の月の家賃を前払い)

・火災保険料:1〜2万円(加入が必須の場合が多い)

・保証会社保証料:家賃の0.5〜1ヶ月分

例:家賃7万円の物件の場合、初期費用の合計は約28万〜42万円になる計算です。

■ 初期費用を抑えるポイント

・敷金ゼロ・礼金ゼロの「ゼロゼロ物件」を探す

・UR賃貸住宅:敷金2ヶ月分のみで礼金・仲介手数料ゼロ(公式:https://www.ur-net.go.jp/)

・公社住宅(都市公社):比較的外国人に優しい公的住宅

・シェアハウス:初期費用が少なく(1〜5万円程度)、短期契約も可能

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4. 外国人が使いやすい賃貸サービス・物件タイプ

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■ UR賃貸住宅(都市再生機構)

保証人・保証会社が不要で、礼金・仲介手数料もゼロ。所得基準を満たせば外国人でも申し込み可能。ただし敷金2ヶ月分は必要。収入基準(月収が家賃の4倍以上)をクリアする必要があります。

公式サイト:https://www.ur-net.go.jp/

■ シェアハウス

複数の住人が居間・キッチン・浴室を共用する住居形式。初期費用が少なく(敷金なし・礼金なし)、家具付き・WiFi付きの物件も多い。外国人の入居を積極的に受け入れているシェアハウス運営会社も多数あります。

・Sakura House(https://www.sakura-house.com/):東京中心、外国人向け

・Oak House(https://www.oakhouse.jp/):全国展開

・HiRoom(https://www.hiroom.jp/):多言語対応

■ 外国人対応の不動産会社・賃貸サイト

・Sumai Entry(外国人向け賃貸支援サービス、国土交通省後援)

・ABLE(エイブル):外国人対応ページあり(https://www.able.co.jp/

・UR賃貸住宅(外国語対応あり)

・SUUMO、LIFULL HOME’Sでも「外国人歓迎」フィルター検索が可能

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5. 賃貸契約後に注意すること

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無事に契約できた後も、日本の賃貸ルールを守ることがトラブル防止の鍵です。

■ 住民登録(転入届)を忘れずに

入居後14日以内に、物件の住所を管轄する市区町村の窓口で「転入届(または転居届)」を提出する必要があります。外国人の場合は在留カードの住所変更手続きも同時に行います。

■ ゴミ出しルールを必ず守る

日本のゴミ分別ルールは地域によって異なります。燃えるゴミ・燃えないゴミ・資源ゴミの分別方法と収集曜日を事前に確認しましょう。ゴミ出しルール違反は近隣トラブルの最大の原因の一つです。各市区町村のホームページに多言語版のゴミ分別ガイドが掲載されていることが多いので活用してください。

■ 騒音・生活音に配慮する

日本の集合住宅では深夜の騒音・足音・音楽などが近隣クレームにつながりやすいです。夜22時以降は特に生活音に注意しましょう。

■ 退去時のルールを事前に確認

退去時には1〜2ヶ月前に解約予告が必要な場合がほとんどです。また、原状回復(入居前の状態に戻す)の範囲について、契約書に記載されている内容を入居時に確認しておきましょう。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が参考になります。

■ 火災保険・地震保険への加入

日本は地震が多い国です。賃貸契約では火災保険への加入が必須のケースが多く、地震保険のオプション加入もお勧めします。

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6. よくあるトラブルと対処法

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【トラブル①】入居を断られた

対処法:「外国人歓迎」を明示している物件や不動産会社に絞って探す。UR賃貸・公社住宅・シェアハウスは比較的入居しやすい。

【トラブル②】契約書の内容がわからない

対処法:不動産会社に多言語での説明を求める。自治体の国際交流協会や外国人相談窓口(無料)を活用する。法テラス(https://www.houterasu.or.jp/)でも無料相談が可能。

【トラブル③】保証人が見つからない

対処法:家賃保証会社(ジェイリース・全保連・ORICO フォレントインシュアなど)を利用する。勤務先に社宅・寮の制度がないか確認する。

【トラブル④】退去時に過剰な修繕費を請求された

対処法:国土交通省の「原状回復ガイドライン」を基準に交渉する。消費生活センター(188番)や弁護士に相談する。入居時に部屋の傷・汚れを写真で記録しておくことが最大の予防策。

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7. 相談できる公的窓口・支援機関

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困ったときは一人で悩まず、以下の窓口に相談しましょう。

・外国人在留支援センター(FRESC):https://www.moj.go.jp/isa/support/fresc/fresc01.html

・法テラス(法律相談無料):https://www.houterasu.or.jp/

・消費生活センター(住宅トラブル相談):188(全国共通短縮番号)

・国土交通省 住まいの相談窓口:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/index.html

・各自治体の国際交流協会(市区町村の外国人向け無料相談)

まとめ

外国人が日本で賃貸を借りることは「難しい」と思われがちですが、適切な準備と正しい情報があれば十分に実現できます。今回のポイントをまとめると:

① 外国人対応の不動産会社・物件を選ぶ

② 必要書類(在留カード・収入証明等)を漏れなく準備する

③ 保証会社を積極的に活用する

④ UR賃貸・シェアハウスなど初期費用の低い選択肢も検討する

⑤ 入居後のルール(ゴミ・騒音・住民登録)を守る

日本での生活をスムーズにスタートさせるため、この記事の情報を参考に賃貸探しを進めてください。困ったときは公的窓口や外国人支援団体を遠慮なく活用することが、トラブルを防ぐ最大の秘訣です。

参考情報

国土交通省 外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居の推進:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000055.html

UR賃貸住宅公式サイト:https://www.ur-net.go.jp/

法テラス:https://www.houterasu.or.jp/

外国人在留支援センター(FRESC):https://www.moj.go.jp/isa/support/fresc/fresc01.html